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【ハイキュー】   “波長”   【孤爪研磨】

第15章 さくら






「オーストラリアでの話、聞かせて」

『わ。わたしも今それ言おうと思ってた。春休みの話聞かせてって』

「宮城もハワイも、台湾も福岡も、聞かないと話さないから、穂波。先手を打ってみた」

『…つい、日常があること嬉しくて、何してたかなって聞きたくなる。
何にもない、いつも通りだよ。も、ちょっと変化のあるのも、どっちを聞けても嬉しい』

「………。 …おれはまぁ、普通。バレーと、ゲームと。
あと、アキくんの大会みたりもしたよ。昼休憩のときとか」

『あ、そっか。みれたんだね、時間合った?』

「いや、アキくんのはライブでは見れなかったけど、ハイライトとかではみれた」




ほんとにみんなで中継みたんだな。
サーフィンの大会ってマイナーだから、
きっと見たことなんて一度もない人が今はまだ多いと思う。

…なんか、嬉しい。




『ベルズの波、お兄ちゃん好きだから、とても楽しそうに乗る』

「…アキくんが画面に映ってさ、穂波も映ってた」

『へっ!? 変なことしてなかった?』

「…笑 …変なことって何したの」

『…何も、してないけど』

「…かわいかったよ。アキくんと笑って喋ってた」

『そっかぁ、そんなこともあるかぁ』

「あと、穂波を映しました、みたいな時もあったよ。
男子のが終わって、女子のが始まる前」

『…え?そんなときあった?』

「隣に選手がいた」

『…あれも映ってたの? Jessと居て、カメラのお兄さんがおーいってこっちにして… えーーーーーー』

「…ふ 笑 サングラス外してこっちみて手、振ってたよ」

『…カメラ何台もあるしお兄さんの暇つぶしだっただろうに、映ってたんだ』

「うん。クロとか福永とか、画面に向かって手、振り返してたよ」

『あはは、そっか、それならよかった』

「Jessってのは前からの友達?」

『うん、いつからかな、バイロンベイの子で、結構小さい時から知ってる。
サーフトリップしてていろんなビーチで会ったり、
あとはお兄ちゃんの大会で会うことも会ったり。
なんか、気が合うんだ。同じ16歳なんだよ。世界ツアーはことし初』

「…へぇ」










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