第15章 さくら
ー穂波sideー
『「あれ」』
研磨くん並んで掲示板の前に立ってクラス分けの表をみてる。
『「一緒だ」』
クラス替えなんてうっかり頭から抜けてて、
心の準備が整わない状態でカップルは離されるって聞いて、頭真っ白だったけど…
なんだ、よかった。
一緒だ。
別々になったらなったで大丈夫なんだろうけど
一緒ならそれはとても嬉しい。
2年3組。
今日から私たちは2年。
そして今年も1年、同じクラス。
ひゃっふーーーーい!
・
・
・
始業式があるから
体育館に移動する。
今日も研磨くんは胸元のボタンを開けて、ネクタイもゆるくしめてる。
好きだな。いつもの研磨くんが大好きすぎる。
「…?」
研磨くんが不思議そうな顔をしてこっちをみた。
「孤爪〜 始業式くらい首元ちゃんとしろ」
体育館の入り口で服装チェックしてる。
クロさんたちもみんな言われてるのかな。
『あ、研磨くんっ』
ボタンにかけた研磨くんの手を止める
「…ん?」
……これちょっと、やりたかったやつ