第14章 blooming
朝ごはんを食べ終えた研磨くんが、
脱衣所へ行ってる間に
お皿をシンクにまとめて、お弁当の支度を始める。
ご飯はもう少ししかないから、
冷凍してあるパンでサンドイッチにする。
少しだけ残ったごはんは、おむすびにして一応持っていこう。
研磨くんの間食になるかもしれない。
ならなくても、わたしがレッスン後に食べれる。
じゃがいもを皮ごとくし切りにして、170°の油でじっくりと揚げる。
「…穂波、シャツアイロンかけてくれたんだね」
研磨くんが歯ブラシを咥えながら、
シャツのボタンは開けたままで歩いてくる
あぁ…どきどきしちゃう
どきどきしてしまう………
「穂波?」
また見惚れてしまっていた。
朝の着替えって、どうしてこうも… 色っぽいんだろ
『…え、あ、うん! 持ってくる時シワになっちゃってたから。 うん』
「ありがとう」
『ううん、とんでもない あっじゃがいも』
「…じゃがいも」
じゃがいもを油から上げて、
次にお弁当用に冷凍庫に作り置いてるチキンカツも同じ油で揚げ始める。
キャベツの千切りはさっきまとめてしたし…
『研磨くん、お昼サンドイッチなんだけど
全部食事系か、半分甘いのかどっちがいいかな?』
「…甘いの」
『はーい、ありがと』
カツサンドにはチキンカツとキャベツに
粒マスタード、中濃ソース、マヨネーズ。
カルボナーラが食べたくて買っておいた生クリームを
お砂糖と一緒に泡立ててると
いつのまにか研磨くんは制服を着終えてた。
あぁ!見逃した!