第14章 blooming
『だから何が言いたいのかというと、研磨くん、大好き』
「…ふ。笑 …うん、知ってる」
研磨くんの、 うん、知ってる。 も大好き。
好きなこと挙げてったらキリがない
「…おれもさ、嘘っていうか。 隠しごと?してることある」
『えぇ、なになに?』
「…なんでそんなにわくわくしてるの」
『いや、わくわくしてないけど… でも秘密を明かされるのかなって』
「いや、そんな大したことじゃないけど。
傷つくことだったらどうするの。そんな前のめりになって」
『…え』
傷つく隠し事…?
「…ふ 笑 穂波みてるだけでおもしろい」
『………』
「…大丈夫、傷つくことじゃないと思うから」
『…はぁ、どきどきした』
「初めて弁当一緒に食べたとき」
『…うん?』
「手握られて、廊下にはクロたちがいて」
『うんうん… またもわたしの過去の暴走が思い起こされる…』
「…ふ 笑 弁当食べてからクロたちのとこ行った」
『うん』
「穂波は、おれの席に移動したんだよね」
『うん、空見てた』
「…で、クロたちとわかれて穂波のとこいったら穂波寝てた」
『…海に行ってきた日だったっけ?』
「うん、確かそう。 …それで寝顔可愛くてみてた」
『…うん? …え?』
いきなりそんな不意打ち照れる…
「もっと近くでみよう、って近づいて」
『…………』
「気付いたらキスしてた」
…………。
『…ふぇっ?』
「ぶっ 笑 …ふぇって」
『…えっ?』
「それだけ。 隠し事おしまい」
…………。
えっ あれは昼休みで他にも生徒がいたはずで…
そんな中で付き合う前から
そんなことを 研磨くんが?
えっ …ん? あれって、ほんとに話し出してそんなに間もないころじゃなかったっけ…
ぇえっと…
『研磨くん、あのさ…』
「…質問は受け付けません」
………。