第14章 blooming
ー研磨sideー
今日もう2回したのに、なんならまだ欲しい。
オーストラリアって
確か前の彼氏がいる国。
…国って。
市、とか 町、じゃないんだから出会う確率低いよね
なのになんか少し気になる
変なの。
『…研磨くん?』
「ん?」
『…布団行こっか』
ぼのぼのをいくつか観て、
もう寝ようってなってたんだけど
後ろから抱きついて
そのままぼーっとしちゃってた
「…ん」
・
・
・
「あしたどこでスケボー?」
『石神井公園だよ。明日の練習は音駒でするの?』
「うん」
『…夕方終わりだよね。あー、でもなぁ…』
「………」
音駒と石神井公園は遠くないから
スケボーで来ようかなとか、考えてるのかな。
「…また魚屋さんであさり買うんでしょ」
あさりが美味しかったから
明日も食べたいって言ってた。
「…別にどっちでもいいけど」
『…あさり、食べたい』
「…ふ 笑」
穂波は腕を絡めて身体をくっつけてくる
『ねぇ、研磨くん』
「ん?」
『あしたもしようね』
「へ?」
『あしたも、しようね』
「…は?」
『…なんでもない。 …研磨くん、おやすみ』
「…ん。おやすみ」
…しようねって、何を。
まだ欲しいって思ってるの見透かされてるみたいで
ちょっと、びっくりした