第14章 blooming
ー穂波sideー
お風呂から上がって
ぽわぽわなまま台所へ。
まずはごはん。
筍の先っぽは繊維に沿って、
根元は繊維を断つようにちょうど良い大きさに切って。
油揚げをみじん切りにする。
土鍋にお米とみりん、お醤油、それからお出汁を注いで
筍と油揚げを乗せて蓋をして火にかける。
鍋でお湯を沸かしながら
野菜を洗ったり、切ったり下処理する。
お湯が沸いたら菜の花を湯がいて、
水に晒して水気を絞って切っておいて…
「穂波、おれもなんかする」
『うん、研磨くん。じゃあね…』
酢味噌和えの調味料を混ぜてもらって
酢水に漬けておいたウドと和えてもらう。
その間にわたしは菜の花を芥子和えにする。
『あーいい匂い』
「…穂波、もしかしてあんまりすることない?」
『ん?バレたか。笑 でもね、ご飯が炊けてからはあるよ…何して待とう?』