第14章 blooming
ー研磨sideー
ホワイトデー
夜久くんに言われて思い出してから
なにがいいかなって考えて
何か渡して終わりじゃなくて、一緒に過ごしたいと思った。
春休みはオーストラリアに行っちゃうからほとんど会えなそうだし…
だから、秋に行って以来食べてない、
うちから歩いて行けるアイス屋に行こうと思った。
こんなの気に入らないって子もいるのかもしれないけど
多分穂波は喜んでくれると思って。
土曜の部活のあと、
ツトムくんのいるカフェで穂波を待つ。
「研磨く〜ん。ネックレスみたよ〜。すーげーいいのセレクトしたね。
あれはずっと着けれるよ。穂波ちゃん、よく似合ってたし」
「…ん。ツトムくんもありがと。」
ツトム「…俺なんもしてねーし 笑」
「あ、穂波先生の彼氏だぁ こんにちは」
研磨「!」
この間の2人じゃない女の子に言われて驚く
とりあえず軽く会釈する
『あれ?○ちゃん、研磨くんのことわかったの?』
良かった、穂波も降りてきた。
「うん、雑誌で見たし。…かっこいいね」
『…ふふ、でしょ〜』
「またお話ししようね、先生」
『うん、話そうね』
…雑誌。
おれはまだみてない月初に発売されたその雑誌を、
結構たくさんの人がみてて驚いてる。
忘れた頃に、こうやって言われる。
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ランチの後、
ツトムくんが出してくれたチャイを飲んで店を出る。
「…穂波、チャイって作れるの?」
『…ん?チャイ? あぁ、美味しいよね、あっこのチャイ。
うん、作れるよ。今度作る?』
「…うん、作って」
さっき飲んだチャイが美味しくて、
朝とか夜とか、なんか飲むとき
ココアとチャイで選べたらすごくいいと思った。
『電車に乗る前にスパイス買ってこっか』
前にツトムくんときた輸入食品店で
何かを買ってから電車に乗った。
とりあえず穂波の家に行く。