第14章 blooming
『…期待とかっ そういうんじゃないよ。 しなくても平気だもん。
ただ研磨くんといれるだけでいつも幸せだもん』
「…ん。おれも。 …ふ 笑」
『…それに研磨くんはいつも気持ちよくし…』
「…穂波。いいから、もう」
『………』
「…でも、一緒に朝までいれるのは嬉しいから」
『…ん』
口の中にある飴が小さくなって
サクサクしたみるくのとこがでてくる
…やさしくてなつかしい味
研磨くんの唇にそっと触れる
「…ん。 ぶどうみるく」
・
・
・
「穂波ちゃーん!」
放課後、芽衣と少し話をしてから
帰る用意してたら夜久さんに呼ばれた
廊下をみるとバレー部のみんながいる
研磨くんは自分の席でゲームしてる。
夜久「これ、バレンタインのお返し」
『…あ、そっか。きょう14日。 ………え、このロゴって』
クロ「ちょっと何選んでいいかわかんなかったけど、冬場の常温ならいけそうなやつ」
最近渋谷にできたロースイーツのお店のロゴの書いてある紙袋。
この間、雑誌に載っててなんとなく研磨くんに話したんだっけ…
みんながロースイーツのお店に買いに行ってくれたなんて…
山本「はぅあっっ! …なっ………」
夜久「うわ、え、ちょっと」
クロ「あちゃーーー」
研磨「…ふ 笑」
…泣いてしまう
馬鹿みたい
『ごめんーーーー 予想外すぎて涙吹き出た〜』
クロ「…吹き出たって 笑」
『…すごく嬉しい。 …みんなは食べた?』
クロ「いや、たべてねぇけど」
『…じゃあ、一緒に食べよ!』
クロ「…いや、それ穂波ちゃんのだし、俺らこれから部活」
『…そっか。 みんなありがとう。 美味しくいただくね』
夜久「おー!食べてな!じゃあ、部活行くわ!」
クロ「研磨ァ! いくぞー」
研磨くんは席を立ってこっちに来る
「土曜、アイス食べに行こ。
…それはバレー部のみんなから。アイスはおれからね」
『…うん。ありがとう.部活いってらっしゃい』
「…ん。穂波も」
あ、あの飴にもそんな意味があったのかな
…研磨くんの家の近くのアイス屋さんかな。…嬉しいな