第13章 16
ー穂波sideー
2人で一つの毛布に包まって
一緒にドラマを観た
今日はラーメン屋さんにも美術館にも行ったし、
お母さんとお父さんと研磨くんでご飯も食べた。
帰る予定だった研磨くんは泊まっていくことになった。
…なんという幸せな1日。
浴室に洗濯物を干して、乾燥のボタンを押す。
研磨くんの服だけだし、
ふんだんに温風を浴びてきっと乾いてくれる。
使ったカップを洗って、
水筒にお茶を入れて二階に上がる
ベッドサイドにも置いておけるから
寝るときにも水筒を使ってる。
さっきいたとこに戻ると研磨くんはゲームしてた
床に座ってる研磨くんの後ろのソファに寝転がって画面を覗く
「…穂波はああいうドラマ好きなの?」
『好きなのは好きだし、ピンとこないのはピンとこない。さっきのは好き』
「日本語の字幕なくてもわかるの」
『…そうだね、知らない単語とか言い回しがあっても流れがわかってれば、だいたい想像つくでしょ。』
「…?」
『日本語でも読めない漢字とか初めて聞く単語ががあっても、
それがだいたいどんなことを表してるかはわかるみたいな』
「あぁ」
『さっきのドラマ、会話のテンポが速くてすごくいい感じ。
でも英語字幕ないとちょっと難しい、さすがに』
「へぇ …あんな風に喋ってるの?」
『ん?』
「穂波も」
『…まさか。あんなスマートな会話はできない。笑
でも、日常会話の部分なら、まぁ、そうなのかな、どうだろうね。
…弁護士のお話は話術が巧みで楽しい』
「…そだね。なんか、スマートだった」
『ね、また一緒にみよ』
「…ん。も1個つける?」
『…笑 研磨くんハマったの』
「…んー、なんか くっついてだらだらとしてるの気持ちいい」
『まだ寝ないの?』
「あと一個」
『…ふふ』