第13章 16
手にとってしばらくゆっくりと眺めてから
研磨くんにつけてもらった。
ちゃんと会話をしなきゃ。
ありがとうを伝えなきゃ。
涙を引っ込めて、言葉にして伝える。
抱きしめてキスをして
自然と笑みが溢れでる
研磨くんは綺麗と言ってくれた。
わたしも見たい。
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「…あれ、目赤い」
自分の首元にこれがついてるのを見たら、もう涙を抑えれなかった。
研磨くんが、朔さんの作ったこれを誕生日に贈ってくれるなんて。
泣き止んでから部屋を出たけど、
目も鼻も赤くて顔はぐちゃぐちゃだ
笑うしかない
『えへへ。嬉しすぎて我慢できなかった』
「…ん」
『…ひとつ聞いてもいい?』
研磨くんの隣に座って毛布を脚にかける