第13章 16
心さんのご飯はなんというか、
異国情緒溢れる感じだった
今日が、だっただけかもしれないけど。
シーフードパエリア、ほうれん草のスープ、いろんな色の野菜が入ったサラダ。
それから酒の当てっぽい、細々としたものがいくつか。
どれもやっぱり美味しかった。
ケーキはレモンのロールケーキだって。
クリームいっぱいだけどさっぱりしてて美味しい。
心さんはコーヒーにもお酒を垂らして飲んでる。
お酒好きなんだな。
…プレゼント、いつ渡そう
『…研磨くん、まだ時間ある? 上行かない? なにか短いやつみよ」
「…あ、うん。まだ大丈夫」
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階段上がったとこのスペースにお茶を持って上がってきた。
ソファには座らず2人でラグの上に腰を下ろして、
穂波はドラマとかアニメを探してる
なんかタイミング見計らうのも疲れるし…
「穂波、これ。 誕生日おめでとう」
鞄から取り出した、紙袋を手渡す。
穂波は、きょとんとした顔で固まってる。
…あれ、また泣いちゃうかな。
『ありがとう、研磨くん。 嬉しい』
…花が咲いた。
みたいな笑顔。よかった。
『開けてみてもいい?』
「うん、もちろん」
穂波は紙袋から箱を取り出す
『…あれ、これって。 …朔さんところ? わぁ、ユーカリだ。かわいいラッピング…』
小さな声で呟きながら
包みをじっくりみてる
綺麗な手つきで丁寧に包みを開けて、箱の蓋に手がかかる。
…わ、なんかドキドキする。