第13章 16
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館内のレストランでお茶でもしたいなって思ってたけど、
ゆっくりみてたら17時過ぎてて、閉館の時間が近かった。
「…とりあえずでよっか」
『あ、ポストカードだけ買って行きたい。ちょっとだけ待ってて?』
そう言って穂波は小走りで土産屋さんに入ってく
店の前まで歩いていって待ってると
穂波が出てきた。
「…あ、もう良いの?」
『…うん、ばっちり。待っててくれてありがとう』
「…ん」
手を繋いで歩き出す
『美術館、いいね。また一緒に来たい』
「うん。…展示よかったね」
『ね!最初モネしか知ってる名前なかったけど、綺麗なのいっぱいあった。
シニャックが好きだった。…ポストカードもシニャック、全種類買っちゃった。
お兄ちゃんに手紙書こうっと』
「うん、シニャックおれも好き。スーラも。点画おもしろい」
『うんうん。うんうん。 …モネもやっぱりすごく綺麗だね。
はぁ…綺麗な色をたくさんみて、思い出すだけでうっとりしちゃう』
…よかった、楽しかったみたいで。
『研磨くん、連れてきてくれてありがとう。
すてきな展示、探してくれてありがとう』
隣から顔を覗き込みながら言ってくる。
かわい…
「…ん。また来よ。博物館も。なんか、穂波と美術館たのし」
2人とも絵に詳しいわけじゃないし、
わー とか へぇとか言いながら静かにみて回るだけなんだけど、
なんか楽しかった。
…いろんなとこ一緒にいけるといい
今日は穂波ん家でご飯をご馳走になる。
心さんのご飯を食べるのは初めて。
きっと、美味しいんだろうな。
帰りの電車でうとうとしたりしてるうちに
駅に着いて家へと向かう