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【ハイキュー】   “波長”   【孤爪研磨】

第12章 smh




背伸びしながら
穂波ちゃんが俺の背中に腕を回す


もーいいや
身体預けてみる


手が勝手に柔らかい方へと動きかねねぇから、
俺の腕はだらんとさげたまま
こうすると余計に相手に身体預ける感じになるのな


背伸びしても俺の肩には届かない顔を
少しでも上にと思ってんのか
胸のとこで顎を上に向けてこっちを向いてる
目は瞑ってんだろ… 見えねぇし、見ねぇけど


頭に顎を乗せてしばし… 休憩




なにこれ、ハグって…

がやがやしてた胸ん中も頭ん中も静かになんのな…

やっべー

相手は慈悲?慈愛?ボランティア的な感じでしてんのに
惚れちゃいそうになってんじゃん、俺。
…ちょろすぎ





しばらくそのままでいて
それから穂波ちゃんの腕がぎゅっと、
一層強く抱きしめてくる。

…もう、終いか。





離れようとする身体に腕を回して抱き寄せる。






「…わりぃ、もーちょっとだけ」

『…ん』






なに引き留めてんだよ、俺。

勘違いして惚れるのとか…
しかも研磨の彼女
その上、研磨にベタ惚れ

ないない ないわ ぜってーない






なんでもなかった、ただのハグとして終わらせるつもりで
手を肩に添えて身体を離す

ちらっと顔を見てみると 目ががっちり合っちまった



じっくりと顔を近づけてく
あからさまに動揺して、胸に手を当ててのけぞってる
この身長差じゃそんなのなんのブロックにもなんねぇよ。

膝を曲げて腰を屈めれば、いくらでも近付ける






「このままキスして俺のものになる?」






『…………』






なに、冗談か本気か見極めようとしてんの?

目も逸らさず、逃げもせず、攻撃もせず…

俺への危機感や嫌悪感ははねーのかよ

そもそも、対象として眼中にねーのか。






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