第11章 暁
1時間くらいして、
アキくんが行きたいという店に着いた。
古民家?
古い日本の家だ。
がらがらーと横に戸を開けると
中は改装されていて綺麗なんだけど、でも綺麗すぎないような…
柱とか、ふすまの木枠とかから年月を感じる渋さがあってかっこいい。
「ここの内装、リノベーション手がけたの、周平の父ちゃん。一級建築士。
あ、ちなみに俺ん家の設計も。親父に口出しされながらやってくれたらしい」
「…へぇ。…すご」
アキ「周平ん家、かっけーよ。また遊び行くといいよ」
研磨「…ん」
アキくんは顔見知りなんだろう、
店員さんとにこやかに話しながら注文してた
アキくんはフィッシュカレー、
おれは日替わりランチにした。
たらの野菜餡掛けだって
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ご飯が運ばれてきて食べるんだけど、ふと思う
その前に話は聞いてたとはいえ
初めて会って数日、会った回数は2回だけの人と、
おれ、ドライブ?してご飯食べてる。
穂波のときと似てるこの感じ。
不思議な兄妹だな…
「うまいっしょ? ここ、イベントでケータリング出すときとか、
穂波がたまに手伝ったりしてるとこ」
「…あぁ」
親の知り合いのお店の手伝いとか言ってる時、たまにあったな。
「…うん、美味しい」
お腹が膨れた。
店を出て、アクセサリーのアトリエに向かう。
ここからまた1時間くらいだって
…眠くなってきた