第11章 暁
「…多分、知り合い」
『うん、仲良し』
高木「………孤爪は運天のこと自由にふらふらさせてて余裕だよな」
…ちょっと、おれ遅刻してないのになんでおれにばっか
「………」
『…先生何かあったの?』
高木「は?ないわ。 俺は公私共に順調です」
『そっか。よかった。 でも研磨くんって本当に素敵な人だから、質問したくなるのわかるよ』
高木「…いやそういう流れじゃない」
『だって研磨くんにばかり話しかけるから』
高木「運天に喋らせるよりおもしろいだろ」
『ほらぁ!研磨くんの魅力に惹かれてる!』
高木「…じゃあその 研磨くんの魅力 とやら聞かせてもらおうかぁ」
『え!喜んで! 研磨くんはね………』
研磨「…ちょっと穂波。答えなくていい」
…穂波の席が近くてよかった
大きい声出さなくて済む
芽衣「せんせー、そろそろ授業再開。穂波に答えさせてこれお終いにして〜」
『! …芽衣〜………』
穂波がくる前にやってた問題を前で解くように言われて、
黒板の上で計算しながら穂波は無事に解いてた
「あーあ、つまんねぇの。
派手に付き合いだして、運天の方は入学当初同様、遅刻魔のくせに成績は落とさないもんなーーー」
『…先生、今日一緒にお弁当食べる?』
芽衣「あはは!」
先生「…なんでそうなるんだよ。食べねーわ!」
『話し足りないのかと思って』
「…もーいいわ。 授業再開…」
完全に穂波のペースに持ってかれて
高木先生は授業を再開した。
…はぁ、ほんとなんなの。
高校始まって以来の意味わかんない時間だったし
でも北村さんには助けられたかも。
ああいうタイミングの茶々があるとないとで
おれの精神的負担は全然ちがう