第11章 暁
ー研磨sideー
次の日、朝練が終わって教室に行くと穂波はいなくて、
サーフィンに行くって言ってたな…と思い出す。
それでもいつも1限の途中には来るんだけど、
4限になってもこない。
「孤爪〜 運天はどこで何してんだ?」
「!」
数学の授業中、高木先生に声をかけられた
えぇーーー、何言ったらいいの。
サーフィンって言ったらまずいよな
「遅刻なら遅刻で連絡入れるように言っとけー」
生徒「あはは!先生言わないんだ!笑」
先生「誰が言っても一緒だろ」
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あの、いま高木先生に声かけた子…
穂波の仲良い子(芽衣)…北村さんだっけ
あの子のおかげでこっちに話が来なくなった
助かる。
ガラガラガラガラ…
穂波が入ってきた
「おぉ運天、授業半ばにこっそり入ってくる意味ひとつもないだろ」
『ごめんなさい〜』
「風呂上りみたいな顔して、孤爪に言えないことしてねーだろーな」
『…何言ってるの先生。そんなことあるわけない』
…いやそこ、
そんなストレートに返さなくていいとこなんじゃないかな
「ふーん。孤爪どう思う?」
…もー何。誰か止めてよ
「…いや、別にどうも。
…………。
早朝からサーフィン行って、寒くなったから銭湯か温泉に入って、
朝ごはん食べて、で、もう一回お風呂入ってたか寝てたかのどっちかなんじゃない」
先生「……それ完全にサボりだろ。おい運天」
『…えへへ』
先生「………」
『一緒に行ったのは春から始まる世界ツアーに出場するサーファーと、
もしかしたらサーフィンでもスポンサーがつくかもしれない男の子。
わたしはスチール任されたり、とてもいい経験になります。
今日オフショアで良い波だったし …だから、ただのサボりではない』
先生「…いや、サボりだろ。笑 …男の子。…孤爪知り合い?」
芽衣「ちょっと先生切り込みすぎ〜」
先生「校内一のお似合いカップルと噂が高いからな サボって遅刻した代償」
…はぁ