第11章 暁
朝練に行く研磨くんを見送って、
お兄ちゃんとお茶を飲みながら話をしてる。
大会のこと、
それ以外の九州でのいろいろ、
ミイラごっこが研磨くんのツボに入ったこと…
あんなこと、こんなこと。
なんでもないこと
「穂波、日曜空いてる?」
『うん、空いてるよ。カズくんもなんか用事あるって言ってたし』
「…笑 まじカズマ何者 笑」
『…? 日曜、何があるの?』
「ちょっと行きたい店があって。そこ行きがてら昼メシ食ったりぷらぷらしよ」
『うん。行く。…海も行きたいナ。台湾から帰ってきてまだいってないし…』
「あ、そっか。 明日学校前に行く?」
『え、行く!行く行く!カズくんも行くかな。誘ってもいい?』
「…いやだから、カズマの位置。笑 いいけどもちろん」
『わーい!よろしくね、お兄ちゃん』
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昼休み。
今日も一緒に同じお弁当。
昨日でおしまいって思ってたから嬉しい。
おむすび(梅・鮭)、キャベツの浅漬、ひじき煮、
ブリの照り焼き、卵焼き、ほうれん草お浸し。
デザートにみかん。
キャベツの浅漬はお好み焼きの生地を作るときについでに作った。
「…今日も美味しい。…また作ってね」
『うん、いつでも作るよ。
…今日さ、わたし自転車で研磨くん家に持ってくよ。荷物。
研磨くんのお母さんに渡したいものもあるし』
「…ん。でも自転車うちにある」
『あ、そっか。じゃあ多分お母さんが車で行くと思う』
「…なんで」
『福岡のお土産渡したいって言ってた
だから部活の後、真っ直ぐ帰って大丈夫だよ』
「…ん」
『クロさんが喜ぶね』
「…え」
『クロさんに言われたもん。寂しいなぁ〜って。冗談でね。笑』
「…ん」
『いっぱい一緒に居れて幸せだったなぁ…』
「…ん、あ、あのさ、来週の集まり?なんだけど」
『うん』
「夜久くん呼んでもいいかな?前すごい、アキくんに興味もってなかったっけ」
『…あぁ!ほんとだ、いろいろ質問された。
もちろんもちろん!バレー部みんなきてもいいくらい!…多分』
「…ん」