第10章 2012
*裏(〜P382)*
ー穂波sideー
キャンドルを並べて火をつける
ゆらゆらと火が揺れて
ぽわぽわとした光が広がる
火が揺れるのと同じように影も光もゆらゆらして
ふっと視界が遮られたかと思うと
研磨くんが覆いかぶさって 徐ろに口付けられた
舌がねじ込まれて
研磨くんの舌が口の中を這い回る
応えるように舌を絡めるんだけど
いつになく激しいというか…
いつもよりいっそう熱を帯びたキス…
キスだけで頭がクラッとする
キスをしながら
パジャマのボタンに手がかかってあっという間に脱がされた
キャミソールも丁寧に脱がされて
下着をつけてないわたしの上半身はいとも簡単に裸になった
「…穂波」
冷静な目。
色を帯びてて…
ゾクゾクする
「綺麗」
そう呟くと研磨くんは鎖骨あたりに顔を埋めて
唇をそっと這わす
わたしは予想もしない研磨くんの言葉に
どきどきがとまらない
「…? 穂波、心臓の音がすごい」
胸に耳を当てていう。
これは、意地悪してるんじゃなくて、
ほんとにただ思ったことを言ってる。 …バカ
『…………』
鎖骨に沿って舌が這い降りてきて
それからそのまま胸を彷徨う
舌だけじゃなくて 唇や鼻を使って
撫でるように味わうように這うから
いろんな感触と暖かい息が肌を伝ってきて
…それに、 すごく、 …感じてしまう
『…はぁ………』
吐息が漏れるのを待ってたかのように
研磨くんの鼻が突起を掠める
『………ン…』
それから優しく音を立てて口付けてから
そっと咥える
あったかくて柔らかい舌がゆっくりと突起に触れる
『……ぁ………』
そうやって胸だけじゃなくていろんなところを
ゆっくりと愛でるように 触れられた
長い時間をかけて