第10章 2012
ー穂波sideー
あぁ、かっこよかった。
文化祭の時も制服でうちに来たけど、
制服を着るところは見逃してたから
(…あのときはネクタイを緩めて、
首元を崩す姿はみれたけど)
朝の流れの中で、
ワイシャツを着てネクタイを結ぶ姿って
なんて色っぽいんだろう。
お兄ちゃんが制服着てた頃も思ってた。
それを研磨くんがするものだから見入っちゃった。
あぁ、かっこよかった…
冬だと朝練に向かうのもまだ薄暗い時間なんだな。
ほんとに、毎日毎日、みんなすごいなァ
あ、時間あるし
ブリスボール作って持ってこう。
この間お兄ちゃんに作った時の材料が残ってる。
ブリスボールはドライフルーツとナッツを
フードプロセッサーでペーストにして丸めたやつ。
栄養満点で、腹持ちも良くって、
朝、サーフィン行くときとかよく持ってく。
今日はデーツ、ドライバナナ、レーズン、
アーモンド、カシューナッツ、ココア。
丸めてから、周りにココナッツをまぶす。
朝練のあとにもさっと食べれるんじゃないかな…
…少し早く出よう。
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体育館に着いて、扉の隙間からそっと覗くと
ちょうどボールを片付けてるところだった。
ぎりぎりセーフ
体育館の外に出て待つ
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「お、穂波ちゃん。おはよう」
『あ、海さん。おはようございます。朝練お疲れ様です』
海「うん、ありがとう」
海さんはいつも本当に穏やかだなぁ。
心が休まる…
夜久「わー!穂波ちゃんいつからここいたのー?寒かったでしょー?」
クロ「おやおやおや〜?」
研磨「…あ、穂波。どしたの?」
『あ、さっききたところだから大丈夫。ありがとう。
部室まで一緒に行っていい?』
みんな汗かいてるから、早く着替えてもらわないと。