第10章 2012
ー研磨sideー
穂波が部屋に入ってくる音で目が覚めた。
…制服の上からエプロンしてるんだけど
……かわいい
少しだけベッドに座って話をして、穂波はまた部屋を出てった。
すこしぼーっとしてから
下に降りる
昨日は暗いなか部屋に入ったからわかんなかったけど
ドアのとこにクリスマスにあげた葉っぱがぶら下がってる。
…すぐに台湾行くからなんかするって言ってたな。
こういうことだったのか
階段を降りてるといい匂いがした。
スープかな
顔を洗って、2階に上がる。
ベランダのとこに行ってみる
洗濯干すの、手伝おうと思って
「あ、いた」
ベランダの前の廊下みたいなとこにいた。
『あ、研磨くん』
「…おれも干す」
もうほとんどカゴには残ってなかったけど
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『ありがとう、研磨くん。終わったね。朝ごはん、食べよっか』
「…ん。いい匂いした」
『…ね。スープっていい匂いするよねェ』
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『今日、パンにした。何飲む?紅茶?』
「…ココア」
昨日穂波が作ってくれたココア美味しかったから、また飲みたい。
『…ふふ。はーい、研磨くん朝練あるし先食べてて。
ココア持ってくね。わたしもココア飲もうっと』
「…ん。 …いただきます」
野菜のいっぱい入ったスープ、スクランブルエッグ、サラダとパン。
りんごもある。
「…おいし。 …穂波は朝練こないの?」
『…? 何かすることあるかな?』
「………」
なくはないけど、動かないと体育館寒いしな…
「…や、寒いし大丈夫」
『…? はい、ココア』
「…ん、ありがと」