第10章 2012
「…りんごか何か食べる?」
穂波いつも、果物食べてるし…
親子丼の量も多すぎずちょうど良かったから
まだ何か食べれる
『うん!何か食べる』
「ただいま〜」
りんごを剥こうと思ったら母さんたちが帰ってきた
『おかえりなさい。お邪魔してます』
母「穂波ちゃん、研磨の夕飯作ってくれたんだよね〜。
ありがとうね。はいこれお土産」
父「親子丼かな?いい匂いがする」
母さんはプリンを4つ買ってきてた。
こたつで4人で食べた。
…変な感じ。でも、変じゃない。
『そうだ、わたしの家からもお土産が…』
そう言って穂波は台湾のお土産を母さんに渡した。
母さんが早速机に広げる
パイナップケーキ、烏龍茶の茶葉、KiKiラーメンっていう汁なし麺
あと石鹸と母さんにフェイスマスク?とかいうの
どれも家族みんな大好きで美味しいから…って
花が開いたみたいな笑顔で説明してる。
かわいいな…
ハワイのお土産もどれも美味しかった。
とりあえずじゃなくて、ちゃんと考えて買ってそうなところが穂波らしいなって思う。
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母「…研磨、それみかん何個目?」
楽しそうに母さんと父さんと話す穂波を見ながら
気付いたらみかん3個も食べてた。
いま4個目を剥いてる。
「…4個目」
母「ちょっと勢いよく食べ過ぎじゃない?プリンも食べたんだし」
「…このみかん美味しい」
母「………」
「穂波も食べる?」
一房もいで穂波の口に入れる
『うん、さっきいただいたのも、これも美味しいね』
「…ん。…はい」
もう一房、穂波の口に入れる
父「………」
母「………」
(親の前で恥ずかしげもなく…)
「穂波、そろそろ帰る?…あれ、雪降ってるかも」
みかんを食べ終えて、
窓の外をみると雪がちらちら舞ってる
『ほんとだ… ずっと降らなかったもんね。初雪だ』