第3章 歩み
ー研磨sideー
今日は火曜日だから、古典フラって言ってたっけ。
レッスンに行く穂波さんを見送ってから、
席に座ってゲームをしてたら、クロがきた。
「研磨ー、帰んぞ〜!」
「…ん」
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ゲームをしながら駅まで歩いて、
ホームでも電車の中でも、ゲームをする。
いつものこと。
「なぁ、研磨。聞きたいことが山ほどあるんですけど」
電車に乗り込みながらクロが言った。
「………なに」
(何から聞いていいのかわかんねぇんだよなぁ…)
「穂波ちゃんとは、どーいう関係?」
「…別に。どういう関係でも…」
「普通にコミュニケーションをとる、普通の友達ってこと?」
「………」
(あ、また黙ってゲームしやがる。まぁ、すこし猶予をやるか)
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「クロ、起きて。次、降りるよ」
「おー…、どう?(ゲーム)進んだ?」
「…ん」
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「そういえば、今朝、穂波ちゃん絡まれてたな。」
「…うん」
改札をでたところで、クロが話し出した。
「それから、電車の中での破廉恥発言未遂、からのお前ら2人の謎の会話」
「………気持ちいい、のやつ?…あれって、結局なんて続くんだったんだろ」
「…それなぁ。研磨がSっ気たっぷりに問い質すから
ご丁寧に説明もしてくれたしなんとなく想像はつくけど、気になるよなぁ。
その上、研磨のリアクションが、突っ込むんでもなく、おれもしてみたい、って。
畳み掛けるように謎…謎すぎ」
………。
「まぁ、朝から賑やかだったわ。
それが序章で、今日はひっきりなしに新しい話題が飛び込んできてよ、1日いそがしかったんだよ。」
「…へぇ。何か役員とか?…あ、合宿?」
「………(ニヤリ)」