第9章 ユーカリ
…とろっとろの潤んだ目で力なく横たえてる
…かわい
唇と肩にやんわりとキスを落として
横に寝転んで抱きしめる
そっと身体を離して、
「…のどかわいた」
『…ふふ』
「…ちょっと取ってくる」
『ん。本のとこに保温瓶があるよ。熱いかな』
「…ん」
まったりとしたトーンの会話が
さっきまでの余韻を引き伸ばしてるような
ズボンとシャツ一枚だけ着て部屋を出る
一度下に降りてタオルをお湯で濡らして絞って
お茶と一緒に部屋に持って入る
「穂波、タオルもってきた。身体拭こ」
『…ありがとう』
布団を剥がして身体にタオルを当てると
『…ちょっとあったかい』
「…結構冷たいね。ごめん、お湯でやったんだけど」
『うん、お湯でしてくれたのがわかるから嬉しい』
「…ん」
身体を拭いて布団をかけて寝転がる。
「…服、着ないの?」
『…ん。寒いかな』
「寒そう」
『研磨くんにくっつく』
「…ん。どうぞ」
『研磨くんも脱いで』
「…え、やだ」
『…笑』
『じゃあ下だけ』
穂波はおれのズボンに手をかけて、
足も使って脱がせる
『足使ってごめん』
「…そこ?」
『服はまくって抱きつくからいい』
そう言って服をまくって身体をぴとっとくっつけてくる
「この辺がもこもこして気持ち悪い」
『…笑 じゃあ脱げばいいよ』
「………」
結局おれも裸で寝ることになる。
『研磨くん、大好き。 いっぱい気持ちよくしてくれてありがとう』
胸に顔を沈めながらそんなこと…
「…ん。おれも。…おやすみ穂波」
『おやすみ、研磨くん』
身体をくっ付けてると思いの外あったかい
それに安心感がすごくて、
すぐ眠りについた
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