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【ハイキュー】   “波長”   【孤爪研磨】

第2章 芽生え









「…あ、そんな選択肢もあるんだねぇ。
それでも満たされるかぁ、わかるような、ぜんっぜんわかんないような〜
また話聞かせてねっ。また来週ね。」

『うん、またね。きょうはありがとうございました。』

花ちゃんは本当に花みたい。

柔らかさも、美しさも、可憐さも、力強さも。
全部全部が花のような花ちゃん。












翌日。




わたしはあまり携帯電話をみない。

小説を持ち歩いて、待ち時間は本を読むことが多い。

なので、メールもだいぶ遅れて開けることがしばしば。

今朝、お母さんから花ちゃんに伝言を頼まれたので
ホームで電車を待ってる間に携帯電話を開いた。

研磨くんからメールが入っていた。

【五両目に乗るよ】

ふふふ。気付けてよかった。
ラッキーラッキー。




電車に乗って見渡すと研磨くんと目があった。
比較的空いている乗客の合間を縫って、研磨くんの元へ向かう。

途中誰かの足に引っかかって躓いて、ふっと誰かの胸に飛び込んでいた。

「おぉ、大丈夫?…あれ?すんげーかわいいこ。ラッキー」

『あわわ、ごめんなさいっ。足、引っ掛けちゃった方もっ。。。
もう離してもらって大丈夫ですっ、』

大柄の男性が片手をわたしの腰に回して支えてくれていたので、お礼を言って離れようとした。
…のだけど、なかなか手がどかない。

『……?』

不思議に思って改めて顔を覗くと、腰をかがめて耳元で、

「ちょっと窓際まで移動しない?」

と、言われた。なんだか嫌な予感。

『…あっ、わたし待ち合わせしてて…』






「もう大丈夫みたいなんで、離してもらっていいですか?」

向こう側から研磨くんの声が聞こえた。

「ちっ」








「…行こ」

研磨くんが手を引いて引っ張ってくれる。








「穂波さん大丈夫?」

『うん、研磨くんありがとう。』

「無事で何より。今日もサーフ帰り?抱かれてきた?笑」

『うん、抱かれてきた!
でもやっぱジリジリーってあつーい太陽に焼かれて、
あーもうダメー!って海に入るときが一番、地球とセック…』






クロさんに人差し指で口を押さえられた。







クロ(冗談で振ってみたら、すごいのが本気で帰ってきたヮ…)



…そうだ、ここは狭い狭い公共の場…








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