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【ハイキュー】   “波長”   【孤爪研磨】

第8章 栗と飴玉


ー研磨sideー



屋上でゲームをしてたら
ふわっと穂波の顔が入り込んできて
唇を奪われた。



ゆっくり音を立てて唇を離し




『…メロンの味』




風に揺れる花みたいに小さく笑って
穂波が呟く






顎に手を添えて
唇を奪い返す

舌を滑り込ませて、
まだ残ってた飴を穂波の口の中で転がす

そのまま飴を残して唇を離した




「…メロンソーダ」




自分からキスしてきたくせに
今はすごく恥ずかしそうな顔をしてもじもじしてる。
…かわいい





いじわるしたくなるけど
そっとしとこって思って
また、ゲームをする





穂波は何か小さく呟いて
しきりに自分の指を撫でてる
横目に、まだもじもじしてるのがわかる
…かーわい。






すこしすると落ち着いたのか
座り直して上履きと靴下を脱ぐ
裸足になった脚をぶらぶらさせながら
空を見上げたり、手をどこかにかざしたり
いつもの穂波の様子だった





小さな声で歌を歌い出す



穂波がよく歌ってる英語の歌

何を言ってるのかあんまわかんないけど、
何度か聞いてるうちにちょこちょこ単語は掴めるようになった


〜I’m yours ♪

って言ってるのもわかる


歌い方もメロディも、こてこてのラブソングって感じじゃないし
爽やかで気持ちいい曲。 何を歌ってるんだろうな

いつもすこし微笑みながら歌ってて、
それが すごく…かわいい

…何回かわいいって思うんだろう











『はっ!』




「?」



『今何時だろう』



穂波は携帯を持ち歩かないことも多い。
携帯を出して時間を伝える



「15:15になるとこ」

『あちゃ。15時ごろに体育館に来てねって言われてたんだ。研磨くんも、行く?』



水筒とたこ焼きのゴミを手にして穂波は立ち上がる



「…なんか、手伝い?」

『ううん、ノブくん……サッカー部のキャプテンにこの間、声かけられて』



…体育祭の時の2年か。なんだろ
まだ人いっぱいいるし変なことじゃないだろ



「…ん。ちょっとしてから行く。先行ってて。
一回教室戻って携帯持ってってね。人、多いから」

『ん!わかった。じゃあ、先行ってるね』



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