第8章 栗と飴玉
クロ「これ、渋皮煮?作ったの?」
『うん、栗もらった時にお母さんと一緒に』
クロ「旨い。栗だけじゃなくて全部すげー旨い」
『…ふふ。研磨くんとね、相談してね。栗を使おうってなったんだよ』
研磨「………」
掃除の鐘がなるまでみんなでだらだらと渡り廊下で過ごす。
こんな風に部活の時間じゃない時に過ごしたのなんて初めてかも
まぁゲームしながらなんだけど
クロ「あー、思い出したら欲が出てきた。笑 穂波ちゃんにあれしてもらいたい」
研磨「…」
クロ「ペアストレッチ♡」
研磨「…ちょっと、クロ」
『…パートナーストレッチのこと?えー、やって良いならやるよー』
研磨「…」
クロ「え、ほんと♡」
『あれ好きなんだ。なんかね、そういうのもっとできるようになりたくて…
フラだけじゃなくて、いま色々頭の中で考えてるのだ
いつが良いかな?朝練の時はやらないよね?』
クロ「…じゃあ、個人的にこんど俺ん家……」
研磨「クロ」
クロ「冗談冗談。また部活見に来れる時にでも〜」
夜久「一人余るじゃん」
クロ「主将誕生日特別企画ってことで」
『………研磨くん、いやじゃない?』
研磨「…んー、いやじゃなくはないけど、別に良いよ。
人の身体のこと知りたいっていってたもんね」
トレーナーとまではいかなくとも、
一人一人の身体のケアとかできるような知識や経験があるといいなぁ、と
この間、穂波が教えているレッスンの話をしてる時に言ってた。
『…ん。ありがとう。やってみたいから、今日、見学しようかな。
あ、文化祭の手伝いちょっとしてから、行こうかな』
「…ん。いいんじゃない」
ペアストレッチってほんと身体触るんだよな。
穂波は別にいいんだけど
クロはちょっと悪ノリしすぎ
…でもクロ、もしかしたら
穂波がほんとにするつもりとは思ってないかもな