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【ハイキュー】   “波長”   【孤爪研磨】

第7章 アイテム





どうしようかな、
お母さんたちといる時間もとても楽しいから…
と少し返答を迷っていると、



「ぼくたちのことは気にせずに行っておいで」



とお父さんが促してくれる。




『…あ、はい。ちょっと失礼します」




2人分のカップを持って部屋に向かっていく研磨くんの後を追う。




はっ! 誕生日プレゼント。




一度戻って、鞄を手に部屋に入る。




「…穂波はどこにでも誰とでも溶け込むね」

『…そうかな。…でも結構いやらしく心の壁があるんだよ。笑』

「そうなんだ」

『語弊があるかもだけど、人を選んじゃうというか。
基本誰とでも喋れるけど、心にはちょうど良い距離を保つためのバリアーを張っている。使い分け。笑
もちろん研磨くんの家族とか、バレー部のみんなにはそんなこと全然ないよ

研磨くんのご両親と会えて、研磨くんのことがもうちょっと分かった気がする。
…違うか、分かっていた部分をより深く理解した感じ』


「おれも、心の壁ある。…虎とか、ほんと苦手だった。
今でも苦手な時あるけど、まぁ虎だしって思うようになったかな」


『…そっか、山本くん。…あまりお話ししたことないけど、男気の強い感じだよね』

「うん、精神論が多い。根性とか…」

『根性か〜 うんうん。想像がつく』




「穂波の周りにはスポーツやってるひと多いけど、虎みたいな感じの人いないね」


『んー、いるかな?すこしは…でも、基本ゆる〜い人多いよね。俗に言う横ノリ系?
でも、基本が日常生活に必要な動きじゃないから、難しさもあって。
普通に痛いこと多いし。危険って言われることもいっぱいで。
それを覆すワクワクとかドキドキとか気持ちいい〜!って感じがないと続けれないと思うんだけど…
そういうのを根性と呼ぶ人もいるかもしれないなァ
んでも確かに、うちによく集まってる人たちは根性とかそういうの言わないかも…

周平とかもさ、アイスバーンに頭ぶつけて意識が飛んじゃって救急搬送とかもあったし…
サーフィンも、波に飲まれたり、珊瑚に頭ぶつけたりとか…
……根性では片付けられないとこがあるのかもしれない。

って、根性をよくわからないまま根性を語っちゃダメね。笑』


「……それ、虎に言われた」









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