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【ハイキュー】   “波長”   【孤爪研磨】

第2章 芽生え








「…関係ないと、思うけど。」

「じゃ、ちょっと呼んできてよ」

「…え、やだ。」

一同(!?!?!?)

「なんだよ!呼んでくるくらいいいだろー!」

「別に取って食ったりしないからさぁ!」

「…だって、なんか。…邪魔したくない」

「…? 窓の外をみてるのを、か?」

「…うん、いや、そう。違うけど」

(どっちだよ)

「…クロまた電車で会うじゃん。そのときにでも聞いたら?」

「ま、今回はそれでいっか。なんか面白いもんみれたし」

「で、なんで手、繋いでたの?」

「…別に。…繋いでないし。」

「いや、バレバレの嘘つくなよー!… まぁ繋いでるっていうより、あの子が研磨の手を握ってるって感じだったか。
……いやいやどういうことだよー!余計気になるじゃん!」

「あ、クロ。夏休みに練習試合とか予定あるっけ…」

「練習試合もなにも、梟谷グループと合同練習、合同合宿…盛り沢山だぞ」

「…そっか。…じゃ、おれ行くね。」







いつもはゲームしながら、みんながバラけるのを待つけど、
きょうはここにいても、ずっとうるさく絡まれそうだから教室に戻ることにした。








机に伏せて空をみてるのかな、
穂波さんの顔を覗くと、穂波さんはすやすやと眠っていた。

窓にもたれかかって携帯をだす。

電車のときから濡れたままお団子にしてたのを、
昼休みになって髪を下ろしたみたいだけど、まとめてたからなのか、まだ少し濡れてる。
顔にかかってる髪の毛、くすぐったくないかな。
触っても、いいかな…

そっと髪を触って、耳の方にかけてみた。

こうすると顔がよくみえる。
…寝顔、みるの初めてだ。かわいい…

…もっと、近くで見たい。

気がつくとおれはしゃがんで、机に腕をかけて顎をついて、寝顔を覗き込んでいた。

ーキーンコーン カーンコーンー

掃除のチャイムが鳴る。

穂波さんはすやすや吐息を立てたまま。

おれは顔を近づけて、、、
そっと頬に口付けをした。








………正確にいうと、口付けていた。
気がついたら… わわ!おれ!なにやってんだ。






どかどかっと後ろに下がったときに机に足が当たって、
穂波さんは目を開けた。

「…あ、ごめん。足、当たって…掃除のチャイム、鳴った」







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