第7章 アイテム
ー研磨sideー
「周平もカズくんもおもしろいやつだな」
電車でクロが言う
「…ん。ビデオすごいね」
クロ「お、やっぱ研磨も興味持ってたよな」
研磨「うん、普通にすごいと思うし尊敬する。
あんなの普通の気持ちじゃ挑戦することすらできない」
クロ「だよなぁー。…なんかバレー、一層頑張るかってなるわ。触発ってやつ」
研磨「………」
クロ「…そこは賛同するとこ。……にしてもほんと面白い奴らだねェ」
昨日の昼食後の会話を思い出す
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周平「…で、スポンサーがつくことになったんだけど
雪の多いとこに家族で引っ越せるわけでもなくて。
じゃあ俺だけでどっか、ってなるじゃん。長野とか北海道とか。
でもどうせ一人で行くなら海外がいいわってカナダに行った。
シーズンも長いし、山も違う。シーズン長いから面白い奴らもいろんなとこから滑りにくるし」
研磨「…なんで日本帰ってきたの」
周平「…そんな意味はないんだろうけど、ちょっと言葉少なすぎて勝手に傷つくわ。笑
ここまで勝手にさせといて、高校は日本で卒業しろって言うんだよね。
親っていうか、爺ちゃんが。…そんなとこ」
研磨「……通信とか、あるじゃん」
クロ「え、じゃあ別に△○に指定されてたってわけじゃねぇの?
わざわざ国内トップの名門校行く?そこで」
周平「…なーんか俺、頭が良いらしくって。できちゃうんだよね、ガキの頃から。
普通の学校だと逆に行く意味を見出せなくてさ
ほんとただ、爺ちゃんに言われたから。の動機になっちゃう。…のがいやで。
じゃあ、ちょっとは面白いとこ行こーって思ったらいわゆる名門校になった、と。
大会とかで結構抜けるけど、ま、その辺は成績でカバーしてくれるってことになって。
…別に進学しないから、高校的にもやっかいもんなだけかもだけど
なんかうまく入れたって感じ」
クロ「…ナルホドネ」
研磨「…△○高校は暇つぶし?」
周平「…ん?ま、そんなとこ。でもけっこうブッ飛んだやついておもろいよ。
なんつーか、振り切ってる感じの。
真っ直ぐ真面目なのが多いけど、でもやっぱ学内トップの方の奴らはどっか飛んでんね」
研磨・クロ(…木兎(サン)……佐久早……)
クロ「何かチョットわかるかも…」