第2章 芽生え
駅を出て、学校まで一緒に歩く。
なんだろこれ、変なの。
「穂波ちゃんはテスト大丈夫そ?」
『んー、ばっちり!ではないけど、普通に勉強すれば、赤点はないかな!笑 クロさんは?』
「俺はまぁ、同じ感じだな。
得意な教科とかある?」
『テストの点で言うと別にないかな。
好きなのは科学と数学』
「へぇ〜意外。しかも研磨もそんな感じじゃね?」
「…あ、うん。…物理とか」
.
.
.
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ークロsideー
状況が掴めねぇ
まず研磨がこんなかわいい子と普通に喋ってる。
研磨にしては口数が多い。
でも、ゲームはいつも通りしてんだな。笑
なにこれ。どういう図。
家に来てねって誘いも、連絡先も、テスト前の通学のことも、
嫌な顔せず承諾してる。
…ってか、かわい子ちゃんが
すんごい自然にどんどん研磨を誘ってる。
………太陽と海に抱かれてきたってなんだよ!
不思議ちゃんってわけでもなくって、
なにこの野性味のあるくどくないエロさ。
彼氏がいるかいないかはまだわかんねぇけど、
これ、研磨はどういう状況だ?
……あー、わかんねぇ。
ていうか、俺はテスト期間中いつも通り研磨と一緒に行動していいのか?
ここは引いとくべきなんじゃねぇの?
でも引いてしまうと、2人の関係はよくわかんねぇままだし、
何より俺がいるいない関係なく
2人が、会話してるようにみえんだよなぁ。
なんか、自ずとっていう感じ。
相手が研磨だから、すげぇ、返事が短いけど、
でもなんか、水が高い方から低い方に流れるみたいに、
すげぇ当たり前のことみたいに、会話が進んでってるようにみえる。
いやこれ、おもしろいわぁ〜
…にしても、いい身体だよなぁ〜
抱いてみてぇ…
…ん?いやいや俺。
理性理性。抑制抑制。研磨研磨。