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【ハイキュー】   “波長”   【孤爪研磨】

第38章 シロワニ


ー研磨sideー




優しく、それから熱く啄むようにキスを繰り返し
それから舌を絡める。

首に回された穂波の腕がおれを更に引き寄せ
腰に添えたおれの手もさわさわしながらぐっと力がはいる。





「…あれー?君たちどうしたの、ストでも起こしてるの?」





その甘く美しい2人だけの時間は
色々ゆるい、音楽教師の間の抜けた声によって遮られる。





はっとして今クロとかバレー部とか
他の生徒がいるんだって思い出す。

まぁ、それはもう今更どうでもいい。

で、そのみんなはばたばたわたわた騒がしく各々の授業に向かっていく。
焼きマシュマロたちと午後は帰宅のクロ、海くん、夜久くんを除いて。






「せんせ、部屋とピアノ使わせてくれてサンキュー」

「いーよ、どんどんやればいいけど、授業をここでサボられると私にとばっちりくる」

「じゃー先生が怒られたら、俺が助けにいくわ。
保健室では癒せない傷もあるんすよ、つって。
実際さっきのいろんな人癒したし笑顔にしたっしょ」

「…じゃーそれでよろしくー で、誰が傷ついてたって?」

「誰も!それは方便ってやつ」

「じゃあこのままここでセッションしちゃう!?」

『あーん、もうそれ最高。最高だけど、研磨くんを巻き込むわけにはいかないの』

「穂波さんだけのこりゃいーじゃん」

「巻き込むわけにはって言ってる割には悠長にしてるように見えるけど」





その言葉で穂波はハッとして授業行こっておれに言う。
焼きマシュマロのピアノの茶髪が穂波を追いかけて何か話しかけてるから、
おれはクロたちと歩き出す。





「またまた派手にやったな」

「…別に」

「…にしても、やっぱすげーな、一年のやつらの演奏も穂波ちゃんの踊りも」

「うん」

「パンチラも見れたし」

「…」

「黒のレース、解けない方のサイドストリング。俺の好みばっちし」

「…クロ」

「いや解ける方ももちろん好きだけど」

「…」

「お揃いのブラのデザイン想像しちゃうねぇ〜」





はぁ… 想像する人はここまで想像するのか…





「ごちそうさまでした♡
…つーかあいつら距離近くね?ピアノ男子と穂波ちゃん」






前を歩く2人を見ながらクロが言う








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