第37章 powder
ー穂波sideー
2月9日(金)
3連休初日。
レッスンを終えて、
東京駅へ向かう電車の中、携帯をチェックする。
【普通に練習。 見学くる?】
白布くんからLINEの返事が来てた。
今朝思い立って連絡したけど、
そうだよね、そんなぽんぽんとは会えないよね。
…でも、見学か。
うん、見てみたい。
【うん、行く】
そう送ると昼休憩だったのかすぐに既読がついて返事が返ってきた。
【じゃあ管理人に伝えとく。
校門のとこで名前と要件伝えてはいれよ。
部外者立ち入り禁止だから、うちの学校】
要件…
【バレー部の白布の母から預かったものを届けに来た、で。 あ、荷物多い?】
【…まぁそこそこ。 ロッカーに預けてきたほうがいい?】
スノボの板やウェアはおばあちゃん家にも置いてあるので、
普通に泊まりの荷物とお土産だけだ。
【いや、荷物あるくらいがちょうどいいかも。わかんねーけど】
【じゃあ、そのまま行く】
【寮に外出届け出しとくから、夕飯どっかで食べよ】
【わーい、嬉しい。ありがとう。じゃあまた後ほど♡】
仙台駅からの行き方、時刻表、所要時間…
ご丁寧に送られてきた。
白布くんってほんと…
つんつんしときながら甲斐甲斐しい…
東京駅で何かお土産買って行こうっと。