第37章 powder
ー月島sideー
ちっ……
高校生だけでの異性同室での宿泊は無理なのか。
…まぁ当然。
電話のあと軽く調べたら、そういうことだった。
兄ちゃんに一緒に泊まってもらえばいいのか?
…って兄ちゃんにも予定があるよな。
一応聞いておくか。
「おー、蛍どうした?」
「今度の3連休なんだけど…」
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兄ちゃんは予定があるから泊まりは無理だけど、
家から仙台駅までは送ってくれるって。
土曜泊まりに来る予定だったから。
荷物もあるしありがたい。
宿に関しては、スキー場の前の宿は昔よく家族で泊まってたし、
兄ちゃんの友達も働いてるから融通効かせてもらえるんじゃないかとのことだった。
でもそれ以前に、女の子と泊まるけど許可してくれるかって
親に言えるのかって言われて、確かに…てなった。
はぁ… ただスノボを好きな人とたっぷりしたいだけなのに。
いや、 ただ…だけ ってわけじゃないけど、
やましい気持ちは今のところはないのに。
…ていうかまぁ、普通に孤爪さんでアウトだよな。
それが普通だ。 例え、あの人でも流石に。
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翌日。昼休み。
【蛍くん、やっほ。 研磨くんが蛍くんと話すって】
はっ!?
話してもいいとは言ったけど、
普通に考えてそれ以前にノーだろって思って
まさか本当に電話で話すことになるなんて。
いや、あれか。
流石にキレてる?
にしても穂波さんの文面はフランクだし、
そもそもキレてたら穂波さんは僕に振らずに自分でどうにかしようとするだろう。
…そう答えを導いてみてもなお、やはり、怖い。
だってあの春高の孤爪さん、相当怖かったし。
絶対に目つけられたくない人。