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【ハイキュー】   “波長”   【孤爪研磨】

第36章 たぬき


ー夜久sideー





『でもひとつだけ言えるのはね』





なんでこの子はこんなに綺麗な顔してるんだろう。
美人,整ってる、そういう綺麗じゃなくて…
いや美人は美人なんだけど

そういう意味じゃなくって、なんか綺麗なんだよな。
顔だけじゃなくて声とか空気とか全部。







『研磨くんが今、わたしをすきでいてくれて。
わたしは研磨くんのことが大好きで。
そして今のわたしたちは未来になんの不安も抱いてないってこと。

それをただそのまま受け止めようって思ってる。
それ以下でも、それ以上でもなく。

それを少しでも不安はあるけど信じ込もうってし始めたら、
それが見直す時なんだと思うけど。

いまは、その時じゃない。だから、いまは大丈夫』






ほぇー、なんかよくわかんねーけどかっけーな、おい。







「おー!わかった! 心底大丈夫ってことはわかった!
それがわかったならもういい!」

『…笑 夜久さん、足りた?』

「おー、マジでうまかったし量もちょうどいい!」

『伊予柑もある。食べる?』

「食う食う!」






伊予柑を食べながら、他愛無い話をする。
新しいマネの話、来週から俺は部活に顔出すって話。
黒尾と海は試験があるから無理だけどな。






心底研磨が羨ましいなーと思う。

あの研磨の彼女のくせに。
誰とでも落ち着いて、でも楽しく話せる。
天真爛漫で無邪気で、でも儚げ。



それから、言うまでもなく研磨にベタ惚れ。



…ん? 研磨の彼女、だからか?

もし俺の彼女だったら、
俺はこんな風に他の男に弁当作って2人でそれを食べるなんてこと許せるか?

それはつまり、天真爛漫だったり無邪気な魅力をもぎ取って行くことになって…




研磨の彼女だから、
穂波ちゃんは魅力的なままでいれるってこと?




あれ?俺いまちょっと俺にしては難しいこと考えてるかも。
…でももう、ここまでが限界。





なんでもいいわ。
2人が天然バカップルってことは変わらない事実だし。










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