第36章 たぬき
ー研磨sideー
眉をしかめて、歯を食いしばって、
おれの目を見つめながら快感の波に耐えてる
シーツをつかんで、腰を浮かせながら…
ぎりぎり、まだイってないね
…にしてもこの表情
やば…
思わず舌舐めずりしてしまう
穂波の左手をおれのに誘導すると
指は手のひらを使って手で優しく扱き始めた
おれもナカにいれた指を動かし始める
とんとんとんって、いつものように。
『…んッ んぁぁッ あッ………』
「…ッ……」
普通に手で扱かれるのが気持ちいい上に、
我慢してる穂波がかわいすぎて おれもやばい…
穂波も多分あとちょっとでイく
ナカを刺激する指の動きを止め、
穂波の手首を掴んで穂波の動きも制する
「…ん 挿れるね」
『…ん』
さっとゴムをつけて、穂波に擦る
それからずぷぷぷと前からゆっくり挿入する
今日はこの我慢する顔見てたいから… 前だけでいい
穂波のなかにおれが沈んでく。
今にもイきそうだった身体におれのがはいってきて、
穂波の目も身体も全部がとろとろしてる
いつものように奥まで入った状態で腰は動かさずにキスをする
深く、甘く、舌を絡めて。
締め付けがすっごい…
ヒクヒク波打ってるし…
「…動くよ」
表情がよく見えるように上体を起こして、
穂波と両手を繋ぎ指を絡めて腰を動かす
目をぎゅっと瞑って 歯を食いしばって
首をふりながら快感に耐えてる
快感に呑まれるのも乗るのもいいけど…
耐えてるのも… 見る分にはたまらなくいい …かも
奥へズンズンと突く
速度をどんどんと上げていく
『…やっ けんまくッ …もぉッ……』
突き続けたい、
穂波のイくとこいつも通り見たい、
その衝動を抑えて 腰の動きを止める
『えっ…』
「…いいよって言うまでダメっていったじゃん。 まだ、ダメ」
もう解放されると思ってたんだろう
寸止めされて穂波の黒目が小さく揺れた