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【ハイキュー】   “波長”   【孤爪研磨】

第36章 たぬき


ー穂波sideー






「穂波のクリエイティブサイドは、これじゃない気がする」





…およよ。



台所で支度をしてると研磨くんに指摘される。






「…わかんないけど」

『ちゃんと聞きたいから、ご飯のあとよければ聞かせて』

「…ん」





研磨くんにしてもらう分析は、
自分にまつわるエッセーを書くにあたってすごく意味を持つ気がする。






「ねぇ、穂波」

『ん?』

「クリエイティブサイドってなに?」

『…笑』





指摘しておいて、おもしろい。
確かに曖昧っちゃ曖昧というか、わかるけどわからないというか。






『クリエイティブなところ? …そのまんまだけど 笑』

「…あぁ、ところ」

『…?』

「クリエイティブはクリエイティブ?」

『それで伝わるかなって思うけど創造的なところ、とかになるのかな』

「…ところ」

『…笑』

「一年のとき」

『…ん?』

「まだ穂波と知り合う前」

『うん』

「I feel much betterを訳してって穂波が言われて」

『うん』

「だいぶましになったよって言った」

『ほぅ』

「それが、印象的だった」

『…?』

「英語を当たり前に使う人にはなんでもないことなんだろうけど」

『………』

「ずっと気分がいい、とか普通言わないけど、そう訳してしまうし、それでも正解だし」

『ずっと気分がいい、って言う時もあるだろうね』

「…そうその感じ」

『…?』

「…とにかく直訳じゃなくって、いいなって思った。綺麗だなって」




…どこがどう綺麗かはさっぱりわかんないけど




『そっか。ありがとう。嬉しい』




嬉しいは嬉しい。




「クリエイティブな一面。創造性のある面」

『………』

「クリエイティブなところ」

『………』

「うん、しっくりくる」

『………』





もはやわたしに言ってるのか、呟いてるのか…
まぁいいや。




ごはんごはん。









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