第31章 ガーベラ
ー研磨sideー
目が覚めた。
いつに間にか服、着てるし。
穂波の部屋の中も床暖房がつけられててやんわりとあったかい。
エアコンをつけてないのは多分、おれが出てこなくなることを懸念してだな。
下、おりよっと。 穂波、朝風呂入ったかな。
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『あ、研磨くん、おはよう〜』
トイレに行くとちょうど穂波がトイレから出てきた。
「…ん、おはよう」
『お風呂追い焚きしたら入るかな? ちょっと冷めてると思うから』
「…ん。ありがと」
トイレに入るといい匂いがした。
多分穂波、掃除してたんだな。
朝からいろいろ当たり前のようにいろいろやってて、でもゆったりしてて。
…すき。
気を抜くとすぐにここに落ち着いてしまう。
…追い焚きするって言ってたな。
一旦リビングいこっと。
「研磨くん、おはよう」
ストーブの前でタブレットで何かしてるシゲさんの隣に行く。
「…ん。おはよう」
なんか落ち着くんだよな。シゲさんの隣。
海みたいって思ったけど、最近岩っぽいなと思う。
どっしりしてて、見守ってくれてる感じ。
台所からは出汁のいい匂い。
『研磨くん、お水かな。ぬるいのでもいい?お白湯が冷めたのがある』
「あ、うん。ありがとう」
シゲさんにコーヒーを渡してからおれに聞いてくれてる。
心さんは今日はオフモードかな。
昨日いっぱい飲んでたっぽいし。
湯ざましを飲んで風呂に入る
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…あーなにこれ いい匂い
風呂から上がると香ばしいいい匂いが漂ってる。
穂波は台所にいて、シゲさんがストーブの上で何かをひっくり返してる。
水を飲んで、シゲさんのとこに行ってみると…
「…焼きおにぎり」
…うまそ。