第31章 ガーベラ
アメリカに行ってる間…
恋しくなったら…
わたしはわたしの大好きな研磨くんにこんな、
こんなことを考えさせてるんだな…
京治くん、なんて言ってたっけ。
──「どんな、寂しいか… それはやっぱり、そばに居たい、抱きしめたいのに抱きしめれない…とか
そういう物理的な寂しさかな。 温度というか」
──「俺がその、彼だとしたら… きっと彼と同じようなことを言うし、
寂しさもある程度の我慢も耐えるつもりだと思うけど。
それは、必要のないものじゃないと思うよ」
『………』
「…穂波?」
行くななんて、研磨くんが言うわけない。
それ以前に行くなって言われて、行くのやめるなんて想像つかない。
でももし言われたら、そんなにまでして行きたいのかなって思う。
白布くんに掘り下げられた時の返答がそう思わせる理由だ。
でも、うじうじすることでもない。
研磨くんが前に言ってた。
会えない間に出来ることやればいい、みたいな。
前向きでいよう、
自分のやってみたいことに後ろ向きになっても仕方がない。
『再来年の夏!まだまだ時間、ある』
「…あ、そっか。 春じゃないんだ」
『うん。9月からだから。
…でもそうだよね、もう今年も終わる。来年は3年になるのかぁ〜
うっかりするとすぐ忘れちゃう。クロさんたちが卒業することとか』
「…ごめん、まだわかんないことだとは思うんだけど、
9月からだと何月から行くの?」
『………』
うん、流石にそこまではまだ何一つ計画してないなぁ