第31章 ガーベラ
この人たちのやってることの馬鹿さと、
この絵?ペインティングのクオリティの高さ。
なんなら写真まで構図とかがよくって、
そのアンバランスさというか、
最終的な着地点が結構ハイクオリティになってることがシュールすぎる。
しかもここに映ってるうちの3人がおれの知ってる人で、
うち一人が彼女だとか…
「…ぶっ 笑 もーやだ穂波ん家のアルバム」
『あはは!お兄ちゃん高校時代のクリスマスシリーズは危険かもね』
「彼女が来て…とか言ってたから、もっと違うはしゃぎ方かと思った。
あ、この人?アキくんの彼女… だった人」
『うん、綺麗な人だよね。
ちゃんと2人は今でも仲良しだよ、って言っても物理的な距離があるからあまり会えないけど。
今はフランスにいるって言ってたかなぁ』
「…へぇ」
『…で、この階段の手すりになりきってる人が、ツトムくんね』
「え…」
知ってる人4人になっちゃったし
確かに近くで撮ってるの見ると、ツトムくんの顔だ。
この頃から仲良いのか。
『…笑 なんでそんなショックそうな顔してるの』
「いやこの写真の中に4人も知ってる人がいることに、衝撃を受けてる」
『…あはは!』
「おれさ、穂波の家族とか穂波ん家に集まる人って、
明るいんだけど落ち着いてて… って思ってたんだよね」
『………』
「いや実際そうなんだけど、これはちょっと馬鹿すぎる…
ミイラごっこはまだかわいいものだったのか、って知ったこの… なに?この…感じ」
『…研磨くんが本気で引いてる』
「…笑 いや、さすがに今やり出したら引くけど、大丈夫。ただやっぱ衝撃が…」
『…笑』
「…笑 もーやめた。今日はアルバム見ない。またにする。ほんと意味わかんない」
…お腹痛いし
衝撃すごいし
遊ぶときはしっかり遊ぶってこういう人たちのこと言うのかな
…いや別にこんなことしなくてもいいけど
でも画面通してだけどアキくんが波に乗る姿も、周平がスノボする姿も
ツトムくんがカメラを構えて歩き回ったりする姿も
どれも本気で、でもどれもすごい楽しそうっていうか…
全力で遊んでるって感じするんだよな。
…翔陽も、そんなとこあるかも。