第31章 ガーベラ
*裏(〜1483)
額、こめかみ、頬、耳、首…
優しく愛でるように、研磨くんのキスが落とされていく。
もぉだめ… すでに… ほわほわ
幸せすぎる
こんなに大好きな人に
こんなに丁寧に触れてもらえて
こころがいっぱいになる。
肩から二の腕、それから指先まで、
ゆっくりと柔らかく唇で触れながら移動して、
両手で大事そうにわたしの手のひらを包みながら手の甲や指に口付ける。
…次はどこだろう
あまりにタッチが優しくあったかいので、
ずっとこうしててほしいって気持ちになる
お臍、脇腹… 胸に向かってゆっくりと上がってくる
「綺麗だからつけてたいけど、綺麗だから外す」
ぼそっと呟いて、
背中に手を回しホックを外すとストラップからわたしの腕を抜く
「外しても、綺麗。 …おれだけの、穂波」
優しく両手で膨らみを包み込みながら、
唇に一度、吸い付くような甘いキス。
それから首筋、鎖骨、胸元に優しいキスが降り頻る
「水着のあと、もうないね」
この冬はこのままずっと日本にいるし、
ウェットスーツ必須だから水着の痕はしばらくないだろな。
胸の膨らみに研磨くんの唇が優しく触れては移動していく
時折舌先をつーと這わせながら ほんとにゆっくりと、ゆっくりと。
真ん中の敏感なとこに、触れて欲しいような。
まだ触れないで欲しいような… 不思議な気持ち。
まだ決定的なとこには触れられてないのに、
上半身の前半分…身体の半分の半分しか触れられてないのに…
もうすでに頭が真っ白になる一歩手前だ。
魔力がすごい…
研磨くんが魔法使いに見えてくる
「…ん?」
わたしの視線に気づいた研磨くんが顔をあげる
髪の毛が顔にかかって、そこから覗く目と口の色っぽいこと
そしてその色を孕んだ目で見つめられると…
『…んッ………』
「………」
前触れもなく、軽くイってしまう。