第30章 rollin’ rollin’
ー穂波sideー
家に帰って〇〇さんにお礼のメールを送ってから
お風呂に入りながら今日のいろいろに想いを馳せる。
お食事、会話、ライブ…
そして馬鹿みたいに行き着くところは、
研磨くんに早く、会いたい。
明日から5日間学校へ行ったら、冬休み。
中学生までは、長期休みはただただ嬉しいものだったのに。
研磨くんに出会ってからは、
嬉しいけど、別にどっちでもいいよって感じだ。
でも24日は一緒に過ごせるし、部活の手伝いもいつでも歓迎だってみんな言ってくれてる。
だからまぁ、休暇は、うん。 嬉しい。
京治くんは、今日も紳士だった。
紳士だけどどこか突き出ていて、エキセントリックで…
色っぽいったらない。
京治くんはきっと年齢関係なくモテるだろうけど、
特に年上の人にモテそうだ。
頼り甲斐があるけど、
ちゃんと抜けたとことか行き過ぎたとこがあって心配もさせてくれる。
そういう感じ。 まぁ、年齢は関係ないけどさ…
京治くんの好きな人は何年生なんだろう。
来年も高校にいるのかな。
今日だったり、合宿のときだったりに少し話をしてくれたからって、
図々しいというか、馴れ馴れしいというか…
でも、想像しちゃうんだよな。 京治くんの想い人のこと。
だってあんな風に素敵に想いを寄せてもらって。
その子は気付いているのかな。
気付いてないなら、いつかもし気持ちを打ち明けられたら
どんな風に思うのかな。
というか
今日京治くんが言ってたみたいに、
もしキスしちゃったらどうなるんだろう。
彼氏がいるんだからどうもなることはないだろうけど…
でも京治くんは、きっとすごく反省するんだろうな。
胸がキュってなる。
人の恋というのは、どうしてこうも自分の恋より甘酸っぱく感じるんだろう。