第30章 rollin’ rollin’
ツトム「まぁでも言うても穂波ちゃんはチーム戦とかしないし、
サーフィンもダンスも競技的な感じではやってないからな。根性とか無縁なのかな」
周平「あ、でもガキの頃ヒップホップとかやってた時は、
何人かで踊るし、コンペとかも出るからそれなりに… いや、あいつ勝ち負け興味ないしな」
カズ「でも根性って試合に勝つためにあるの?違うっぽくない、それ」
周平「…確かに。根性ってなに?」
カズ「おれと周平はさ、大会より撮影って思うのはさ、あれでしょ、周平なんか特に。
雪山だし、いろいろ、機材持ったりヘリ飛ばしたり、天候だったりで、
一緒にいるクルーに対してみたいな。
サーフィンのビデオ撮る時もある、おれも。
あんま良い波が来なくなって、もうこれが今日最後かなって時あるじゃん。
これキメたいな、ってそんなの普段から思うけど、
なんていうか、撮影してくれてるクルーがいるとさ… あーよくわかんないけど」
周平「それはあるけど、でもやっぱそれ、根性じゃなくね?」
カズ「だよね、別に根性じゃない。 …ちょっともうこの話やめよう、意味わかんない」
ツトム「…笑 投げ出した」
「うん、もういいや。ありがと。
…やっぱおれもよくわかんないけど、ちょっとだけ、わかったかも」
虎はサーフィンの大会の中継をみてても、根性って言ってた。
なにがどう根性なの?って思ったけど…
いや、今でも思うけど…
「…え、やっぱさ」
カズ「…えー……」
周平「…笑」
「まだ何も言ってない… なにこれそんな態度取られたの初めて…」
周平「いつもは えー っていう側だろ研磨。カズマといると追体験できて良いじゃん。笑」
カズ「…なに?」
「サーフィンの大会みてて、根性感じるとしたらどういうとこ?」
カズ「WSLのこと? …アキくんがでてるやつ?」
周平「…大会観てて根性!とはならねーな、俺は」
カズ「…うん、ならない」
ツトム「…笑」
「…だよね」
カズ「っていうか根性ってなに?そもそもがわかんない」
ツトム「残念、何の解決にもならなかったね。笑 本末転倒」
「…いや、うん。そうだけど… でもちょっとこれはこれで」
なんかちょっと、見えるような気がする
ほんとにちょっとだけど