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【ハイキュー】   “波長”   【孤爪研磨】

第29章 山茶花


ー穂波sideー




みんなにたくさん労いの言葉と
贈り物をもらってしまった。

なんて嬉しいんだろう。
なんて暖かいんだろう。



ステージで踊るということをこんな風に楽しめたのは初めてで…
ビーチに設置されたステージとかで踊ることは前から楽しかったけど…

今日は、自分の踊りを通して人に届けれるものが少しでもあるんだってことを知れた。
そしてそれがとっても気持ちのいいことだって。

それに、締め切られた部屋の中でも十分自然と繋がれるんだなぁ、とか。
そして、研磨くんのことを想うと愛がさらに溢れてきて、
どんどんと高みへいく感じがした。

あー楽しかった。




焼きマシュマロくんたちが選曲してくれたのは結局3曲で。
そんなに参加しても良いのか?って思ったけど、
もうこの際どうにでもなれーという感じでお任せした。

2曲は知ってる曲で、もう1曲は知らない曲。
知らない曲だったけど昨日短時間の間にいっぱい歌い込んだし、
何より歌詞にすごく共感が持てたので覚えやすかった。
キーが高くてそのままだと歌えなくて、
ちょうどいいとこまで下げて演奏してくれることになった。
こんなことちょちょいって出来ちゃうなんて、すごいなぁと思う。





リハーサル室に向かってると、
体育館のそばに聖臣くんらしき人を発見。
…まさか、ね?






「あ、穂波ちゃんいたいた!」

『えっ、古森くん! わー!どうしたの?』

「えっとー、久々のオフだったから来てみた」

『そっかぁ。わたしね、2年なんだけどね、去年ほとんど参加してなくて。
今年、音駒の文化祭ってすごいんだなー!って思ったんだぁ』

「うん、俺も初めてきたけどすごいね、レベル高すぎ」

『だよねだよねぇ… もう帰るの?』

「…うーん、穂波ちゃんは?」

『わたし?わたしはね、この後ステージに出ることになってて』

「へー!また踊るの?」

『へっ!見てたの?』

「うん、ばっちし見てた。好きになっちゃいそうだった。いや、進行形?」

『…ふふっ わかるよわかる。 ほわぁ〜って魔法にかかるよね。ステージの魔法』

「…魔法?」





確かに古森くんくんのフランクさと包容力は
前の彼に似てるなぁ…

だからどうとかはないけど
単純に話しやすいし、初めてって感じがしない。






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