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【ハイキュー】   “波長”   【孤爪研磨】

第29章 山茶花


ー古森sideー





ほんとに来たけど…

午前中は店を回ったてみたものの、あの子はいなかった。





「まぁ、でもさ、会えなくても折角有名な文化祭来てるんだし、
体育館でのステージ見てこーよ!」

「………」





そういうわけで体育館の壁のとこで立って始まるのを待ってたら
代表決定戦の時に会った弟くんとばっちり目があって、それから逸らされた。






「ちょっと!えっと、カズくんだっけ?」





肩に手を添えて話しかける





「今日オフだったから来てみたんだよねー」

「………」

「…お姉さんってさ、何年生?」




ちょっといきなり切り込みすぎかな。
でも社交辞令みたいな会話をする感じの子じゃないし。





「は? おれ、キョーダイいないから」

「…あ、ごめん! 穂波ちゃんのことなんだけど」

「…2年だけど なんで?」

「…んーと、折角来たし会えたら会いたいなぁって思って」

「…ふーん 会いに来たんじゃなくて?」

「ははっ どっちもかな。
会いに来たけど、会えるかわかんないし会えたら会いたいな、くらいで来た」

「………」

「そんなわけだけど、カズくんはここで何か見るの?」

「あぁ、うん。穂波この後踊るから」

「えっ!踊るの? 聖臣、今から穂波ちゃん踊るんだってよ!」

「………」

「ラッキー!こっち来てみてよかったね。
…カズくんありがとねー、会えないように仕向けてくるのかなとかちょっと思ったけど」

「…それも思ったけど。
なんか、やなやつじゃないし、どーせたくさんの人が見るし。…じゃ」







あの子誰かに似てるんだよなー







カズくんの行く方を目で追ってるとその、誰か、が誰かわかった。
音駒のセッターだ!







なーんか、雰囲気が似てる。
省エネっぽいとことか。








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