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【ハイキュー】   “波長”   【孤爪研磨】

第29章 山茶花


ー穂波sideー





研磨くんの家から近くの
研磨くんのお母さんがいつも行ってるスーパーに行くなんて。

なんだか胸のときめきが抑えられない。




わたしが勝手に作りたいと言いだしたことなのに
研磨くんのお母さんにお金を渡された。
…全部は使わないけど、明日の朝ごはんにもなるようなものを作ろうかな。とか

でもまぁ、せっかく研磨くんと一緒に行けるし
研磨くんの食べたいものと照らし合わせて決めよっと。







「穂波、はい、これ。 落ちてたやつだけど」

『わ、山茶花』

「へぇ、これ山茶花っていうんだ」






研磨くんは薄ピンク色の山茶花の花をわたしてくれた。
枝も、葉っぱもついていて、花びらもまだ綺麗なまま。

耳にかけるようにして髪に飾る。






『…ありがとう、嬉しい』

「…ん。かわいい。穂波は花が似合う」

『………』







…なんだか、照れちゃうな。
手を繋いでスーパーまで行って
今日の夜の分だしカゴをもって店内を歩く。

初めてくるスーパーって
まぁ大体のものは見つかるんだけど、
あ、あれ入れ忘れたってときに戻ってみると全然見つけられなかったりして。
ちょっと冒険感があっておもしろい。






『研磨くん、何か食べたいものある?』

「…んー 米」

『米…』






お昼、パンだったもんね。
研磨くん家の朝食は基本パンみたいだし
ポトフ作ったら明日の朝も食べれるかなぁとか思ったんだけど…
米、か。 どうしようかな。






『ドリアとかでもいいの?』

「ドリア… うん、食べたい。エビが入ったの」

『オーケー』





なんて言いながら今は野菜コーナーにいて、
サラダやポトフのお野菜をカゴに入れていく。














「あら、まぁ。 かわいらしい。 髪にお花を飾って」






ポトフにいれるソーセージを選ぶため
肉の加工品コーナーで立ち止まってると、
おばあさんに声をかけられた。とても可愛らしいお方。





『…ふふ、ありがとうございます』

「穂波ちょっとおれ寒いから一瞬あっち行ってくる」

『…一瞬?』






一瞬じゃなくていいのに、と思いながら
乾物コーナーへ向かう研磨くんの背中を眺める。








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