第29章 山茶花
ー研磨sideー
一緒に洗い物をして、
今はリビングのこたつでお茶飲みながらまったりしてる。
「そいや、昨日佐久早と古森と話したの?カズマが言ってた」
『…さくさ、こもり……』
「………』
『あっ、聖臣くんって佐久早って言うんだ。 夜久さんが言ってた2人ってことかな…
うん、転びそうになったとこを支えてくれたんだ。
プレーはあまりちゃんと見れなかったけどきっとすごく上手な2人なんだよね?』
「…あぁ、うん。上手い」
『カズくんは転んじゃったみたいなんだけどさ、転ぶの上手いねー!って古森くんが言ってて。
古森くんも転んだのによくそんなこと冷静にみてるなぁって思ったよ』
「…どうしてみんなで転んだり転びそうになってるの」
『わたしはカズくんと手を繋いでて、
カズくんの鞄と古森くんのカバンが引っかかってってした』
「…なるほど」
『カズくんはさ、研磨くんにはやきもち妬かないけど、
古森くんとかと喋ってると嫌な気持ちになるんだって』
「…へぇ」
『研磨くんも、そういうのある?』
「え、おれ?」
穂波が話してて嫌な気持ちになるやつ…
『カズくん今まであんまそこまではっきりは言ってこなかったけど、
昨日素直になるように促したら嫌だったって言ってて、へぇって思って。
研磨くんはどうなのかな、って』
「…んー、佐久早とか古森はちょっとまだよくわかんない。嫌とか別にない」
『…そか、よかった』
「月島は…正直、いろいろ吹っかけてくるし、
穂波も特に懐いてるし、距離近いし、気にかかりはするけど、別に嫌じゃない」
『…ん』
「強いて言うなら白布ってやつかな」
『へっ』
「…顔も知らないし、得体が知れないから。
穂波に好意あるんじゃないかなとか思うし」
『…そっか んと、うん。好きとは言ってもらった。ごめん、話してなかった』
「…え、宮城で?それともLINE?好きって言われたの?」
LINE交換したのは知ってるけど…
展開早っ …でもまぁ確かに、いつ会えるかわかんないって思うと、とかあるのかな。