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【ハイキュー】   “波長”   【孤爪研磨】

第29章 山茶花












2ー0で勝つことが出来た戸美高校との試合も、
見どころがいっぱいで…





夜久さん、足を捻ったのかな、ベンチに下がって、芝山くんがコートに立ったり。
リエーフくんのブロックが変わった瞬間もあった。
芝山くんの表情も空気も最初と最後じゃ、全然違った。

クロさんのバックアタック早いやつは初めて見たけど、
研磨くんとの息はやっぱりばっちりで心をずきゅんと射抜かれた。

息ぴったりのプレーはそれだけでゾクゾクする。





夜久さんの涙も、あんなに悔しそうな顔も、初めて見たな。
ベンチのところで処置していたし、大きな怪我ではないのかな…とは思うのだけど。






相手チームのいろんなところにも目が行きつつ…
最終的には、研磨くん…かっこよかった…

姿勢、表情…

ツーアタックとか本当、鼻血でそうになる。






「穂波、いつまでそうしてんの?」

『あ、ごめん。余韻に浸ってた』






表彰式も終わって、客席には人がほとんどいなくなっていた。







「研磨に会えたりする?」

『あっ 会いたいね。 行ってみよう、うん』








ロビーに行くと、真っ赤な塊があるので、すぐにわかる。
結構人がいるので、カズくんと手を繋いで向かう。





「ぅわっ」





カズくんの足が止まって、
繋いでる手がぐいっと引っ張られる。





『カズくん、だいじょうbっ……』

「………」





あぁもうちょっとよくわからないけど、
とりあえずわたしは思い切り誰かの身体に向かって突っ込んでいってしまった。






『ごめんなさっ…』

「………」





見上げると、さっき光太郎くんたちと決勝戦を戦っていたチームのスパイカーの人。
観客席からはわからなかったけど、近くでみると印象的なホクロがある。

見上げながら謝って、それでも腕が引かれて立ち止まれない
手を離すわけにもいかなし… と思ったところでカズくんの手が離れる
多分、カズくんは転んだ。そんな感じに腕が下に引っ張られてた

手は離れたけれど、もう身体は傾いていてわたしもこのままだと… すっ転ぶ…









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