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【ハイキュー】   “波長”   【孤爪研磨】

第5章 夏




ーーーー〜♪〜ーーーー


お風呂が沸きましたって音楽が鳴る。




テラスの窓をそっとノックすると、
研磨くんがゆっくり振り返る。




『お風呂はいった。先いってるネ』

「…ん」





身体を洗い、湯船に浸かる。
もう遅いので髪の毛は明日、洗うことにする。

夏場はシャワーで済ませがちなので、温めとはいえ久々の湯船が心地いい。

脱衣所のドアが開く音がした。
研磨くんだ…一緒に脱いで入るんじゃなくってこうやって待つのってなんだかドキドキしちゃうな…
スキムミルクをいれて乳白色になったお湯を手で掬って気を紛らわす。

下心なく、一緒に入ろうって思ってたけど、
さっきまでのことを、さっきまでの研磨くんを思い出すと
身体が反応してしまう…



…だって研磨くん。本当に、……上手…なんだと思う。
わたしも経験は豊富じゃないけど、そう思う。
普段が静かで、行為中も普段通り静かで…
でも淡々とどんどんと色を孕んでいく研磨くんの姿は本当にセクシーなんだ…

だめだ!考えちゃうっ…立ち上がって、
棚に手を伸ばしラベンダーのエッセンシャルオイルをとった。
蓋を開けて湯船に数滴垂らす。

ふわぁっと香りが立ったところで
浴室のドアが開いた。



「わ、いい香り」

『今ちょうどいれたところ。ちょうどよかった』




もう三度目の我が家の浴室なので、
研磨くんは慣れた様子で身体や髪の毛を洗っていく。



「おれも、入る」



髪の毛から滴る滴を払うためか、頭を数回振ってから
研磨くんは立ち上がる。
伸ばしていた脚をたたみ、場所を開ける。



「…あぁー気持ちいい。…腰に効く」

『…ふふ。…だね。もうちょっと熱くする?』

「それも、いいかも」



設定温度を少し上げて、追い焚きボタンを押す。



『あっ熱っ』



わたしの太腿らへんにお湯が出てくる穴があって、
そこから吹き出したお湯が肌に当たる。



「あ、穂波大丈夫?」

『ん、大丈夫。笑 時々一人でもこれやっちゃう』

「こっち、おいで」

『……ん…』



研磨くんは脚を広げて、場所を開けてくれる。



湯船の中をつーっと移動して、
背を向け研磨くんの脚の間にピトッと収まる。



「…ん。あったかい」




もうっ
静かに恥ずかしげもなく、淡々と…ズルい………






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