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【ハイキュー】   “波長”   【孤爪研磨】

第27章 アップルパイ







「ちょっと歩く?」

『うん、その前にお茶一杯いかが?』

「あ、うん。いいね」





水筒のお茶をカップに注いで飲む。
熱めのお茶を外で飲むのって良い。





「あー、お腹があったかい」

『…ふふ』






お茶を飲み終えて、手を繋いで歩き出す。
研磨くんがわたしのかごを持ってくれて、わたしが研磨くんのリュックを背負ってる。






『ねぇ、研磨くん』

「…ん?」

『なんかさ、さっきしたお話なんだけどね…』

「………」

『わたしたち、なんだかレベル上げしたみたいな感じがする』

「………」

『研磨くん、前にゲームのこと説明してくれてる時にレベル上げって言ってたでしょ』

「あぁ、うん」

『それ思い出して。わたしたちの関係もひとつレベル上げできたのかなって…
ん?なんかちょっとおかしいか。関係にレベルの下も上もないか』

「………」

『………』

「いやでも、確かにそんな感じもある、かも。
たしかに上とか下とかはない気がするけど… 広がった感じはある」

『…ね、だよね。だからわたし、嬉しい。ありがとう、研磨くん』

「…ん」





今までしてこなかった話、
後ろ向きな話じゃなくて、前に広がっていく話をできたのは
なんだか…彼氏彼女というより、パートナーみたいでじわじわとじわじわと嬉しい













「飴、いる?」

『うん、くださいな』






研磨くんはわたしが背負ってる研磨くんのリュックから飴を取り出す。






「選ぶ?」

『ぐーして、それで選びたい』

「…ぐーして…… こういうこと?」







かごを一旦地面に置いて、両手をぐーして差し出してくれる






右手を選んだ。
カルピス味。研磨くんのはりんご。



『わぁ、カルピスだ。なんか久しぶりな感じ。夏に飲まなかったなぁ』

「来年は飲もう」

『うん。飲もうね。 …あ、でもホットカルピスってあるよね。飲んだことある?』

「ううん、ない」

『今日、原液買って帰ろうかな』

「え、今日はいいよ。おれはきょう穂波のチャイ飲みたい」

『…そか。うん。じゃあ今日はチャイを飲もう』





話したり話さなかったり…2人でのんびり公園歩いて、
それからギャラリーのあるとこまで電車で行くため、駅に向かった。


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