第26章 手のひら
「…ッ……今なに考えたの…」
額を額にくっつけて研磨くんが言う
この互いの息があたる距離…
温度、湿度、テンポ… たまらなくドキドキする
『………』
「…教えて」
『さっき研磨くんが言ったこと思い出した』
「…?」
『ずっとおれのでいて って…』
「…それで感じてナカが締まったの? 穂波ってほんと…」
『………』
「かわいい。 動くね」
『んッ…… あッ……』
研磨くんは腰をくっくっと動かし始める
窓のさんに手をかけ、椅子に乗せた足に少し力を入れてバランスをとる
肌と肌が触れるのが好きだけど…
浴衣は着たままでも結構触れるし…
でもこんな風にほとんど着たままでするのもなんだかゾクゾクする
研磨くんはズボンを少し下げただけの格好だし、
わたしも中途半端にいろいろ着てる
上に関してはTシャツとブラを捲り上げられてるだけ
…暗いから、はっきりは見えないんだけど
ちょっと想像しちゃったりして
研磨くんは腰に手を添えて、
もう片方の手で胸を揉みながら こりこりと突起を弄る
『…んっ……』
唇が塞がれ、深く舌がねじ込まれる
研磨くんの腰の動きが激しくなる
『ッんはぁっ……』
息継ぎのタイミングで声が漏れちゃう
ーどごどごっ がんっ!
「え」
『 ! 』
教室の扉に誰がが倒れ込んだ…?
「ここどこだぁ〜? あ〜も〜なんでもいい……zzz」
…今の声って
「直井さん…だね」
『………』
「いびきかいてる」
止まっていた研磨くんがまた動き出す
腰も、胸に添えられた手も指も…
『!? …研磨くッ……』
ここで動き出すのはちょっと想定外だった
「…しぃー あんま声出すと起きちゃう。 おれ、最後までしたい。 穂波やだ?」
『………』
「やだったらやめるから言って」
『やじゃないよ… でも大丈夫かな?』
わたしは結局部員じゃないし…
研磨くんは音駒バレー部に欠けてはならない存在だし。…みんなだけど